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新卒で金融関係のブラック企業に入社した話 その2

前回までのあらすじ
大学四年生の小関は就職活動に失敗し、卒業間際に、商品取引を扱う企業(誰でも採用)に内定が決まった。


↓詳しくはコチラ
新卒で金融関係のブラック企業に入社した話 その1
http://damoin667.blog.fc2.com/blog-entry-261.html


***


その金融関係の会社(A社とする)は、入社前に、何度か内定者の集まりがあった。

他の内定者に会うのは怖くもあり、楽しみでもあった。
どんな人がこの企業を選ぶのだろうか。
私と同じで、就職活動に失敗した人たちばかりだろうか?
そう思っていたが、意外にも威勢のいいポジティブな内定者が多かった。

「実力主義のA社に魅力を感じた」というものだ。
年齢だけ高くて能力のない社員がのさばる年功序列の職場、とりわけ公務員などが我慢できないという意味だ。
この業界は、全ては営業成績次第なので、若くして部長、2年目だけど役職者、というパターンも普通にあるらしい。
成績さえ良ければインセンティブで年収はどこまでも上がるし、その逆もある。
成績が悪ければ給与も減り、成績不振が続く場合は退職に追い込まれることもあるそうだ。

そういう雰囲気むしろ歓迎ですけども!
なんて自分は言えなかったが、何人かはそのような発言をしていた。


彼らは威勢良くしているが、本当はこんな会社に来たくなかったのかも知れない。
ここにしか入れないという事実を受け入れられず、ただ劣等感を隠すためにドヤっているのかも知れない。
「自分はこういう会社を望んでいたんだ!」と思い込み、公言することで、絶望感から逃れられるから。
だって、元々ポテンシャルが高く、実力社会の会社に行きたければ、外資系にでも行けばいいし、起業でもすればいいではないか。
わざわざ卒業間際まで新卒を募集している不人気の中小企業に来る理由がない。
残念ながら「それしかできなかった」以外の答えが思い浮かばない。

でも、本人は自分の本心に気づいていないかも知れない。
大人になってから分かったことだが、40代になっても、50代になっても皆、自分をごまかしながら生きている。
何年生きていてもそうなのだから、20代の若さで現実を受け入れるのは厳しいのだろう。


同期は、男子約20人(詳しく覚えていない)、女子5人、私も含めて25人だった。
女子5人のうち2人は、「実力主義を望んでいる」ポジティブ側の若者だった。
外見も、化粧が濃くて、いかにもセールスレディという感じの風貌というのだろうか。
いつも会社に来る保険屋のおばちゃんの、若くて綺麗だった頃を想像してもらえば近いだろう。
2人はポジティブ、1人は私、残りの2人はいかにも暗そうな女子だった。

暗そうな女子のうちの1人は、「暗そう」で済ませられるものではなく、会話すらできなかった。
全く目を合わせないし、喋らないのだ。
肩の下くらいでバッサリ切られた黒髪が印象的だった。
美容院ではなく自分で切ったのではないかと思うほど適当に切られていた。
化粧の仕方もよく知らないのに、無理やりリクルートスーツを着せられて、無理やり社会人をさせられているという印象だった。
話しかけても、恥ずかしそうにうなずいたり、首を横に振ったりするだけ。決して目を合わせてはくれない。
これで、どうやって営業をするというのだろう・・・


正直、誰とも上手くやれる自信がない・・・

というか、ホンマに誰でも良かったんや・・・・・・


しかし、営業職は色々なタイプの顧客を獲得するために、幅広く採用することが重要だという。
きっとA社がこの女子5人を雇ったのにも何か考えがあってのことだろう。

同期の男子は、見たところ4~5人くらいポジティブ系がいたように記憶している。
あとの15人は、特に印象に残るような感じではなかった。


入社までに内定者の集まりが何度かあり、そこで毎回同期と顔を合わせた。
特に誰かと仲良しになるということはなかったが、ポジティブ女子2人と、暗い女子のうち1人(喋れるほう)とは、そこそこ話せるようになった。
仕事内容の不安は、そのうち忘れてしまっていた。
同期がいることで少し安心したのか、不思議なことに入社の日が楽しみになっていた。



***



入社後、私たち同期25人は、河口湖の近くの研修施設で2週間の研修をすることになった。
2週間も寝食を共にすれば、自然と同期同士の親睦が深まるというものだ。知らんけど。

私は、この新人研修に軍人のような訓練(朝5時に起きてグラウンドを3周後、30分以内に朝食を取り、午前中は座学、午後から実技、服装が乱れていたら竹刀で殴られる等)を想定していた。
テレビで見たことのある「新人研修」がそういうものだったからだろうか。

しかし、実際は全く違っていた。

たまに「声出し訓練」などはあったものの、ただ朝から夕方まで座って勉強するだけだった。
「声出し訓練」と言っても、「ありがとうございました!」などと大声で言いながら30度、45度、60度のお辞儀をするだけ。
声が小さくても竹刀で殴られたりはしなかった。(別に残念がってはいない)


新人研修が終われば金融商品を売りつける営業をすることになるのだが、それをするのに日本証券業協会の「証券外務員」という資格が必要だった。
外務員資格がなければ、仕事をすることさえできないのだ。
2020年現在、その資格がまだあるのかどうかは知らない。

資格がなければ仕事にならないので、万が一にも「落ちる」なんてことはあってはならない。
「落ちる」なんてことが仮にあったら、もうその時点で自分がどうなるかは明確だ。
新入社員は、ビクビクしながら1か月後の資格試験に向けて勉強をスタートさせた。

その勉強内容がどんなものであったか、あまり覚えていない。
「デリバティブ」とか「信用取引」とかそういう単語が出てきたような気がする。
試験の内容は選択式で、それほど難易度は高くなかった。


模擬試験をすれば、必ず自分が一番になった。
同期24人からは「アイツは記憶力はあるんやな」と思われていたに違いない。
私は、学生時代に成績優秀だったわけでもない。
こんな私でも一番になれるということは、同期たちは本当に勉強が不得意だったのだろう。

一般的には、成績で一番になるのは嬉しいに違いない。
しかし、私は嬉しいどころか不安になるだけだった。
テストの成績が良くても、コミュニケーション能力に欠ける自分はきっと営業成績は悪いだろう。

勉強ができるから期待していたのに、あなた営業はできないんだね。
と失望されることを勝手に想像して、勝手に怖気づいていたのだ。

一体、どれだけ後ろ向きなんだろうか。

満点が取れる内容でも、私はわざと間違えたりして成績を調整するようになった。
今考えればアホくさいが、目立ちたくないし変に期待されたら困ると思っていたのだ。


続く


この時点では、全くブラックな要素はありませんな・・・


いつか撮ったドヤ顔
小関文ドヤ顔


先ほど、自分が登録外務員であった証拠を探そうと部屋を引っ掻き回してみましたが、何も見つかりませんでした。
その代わり、乗馬に通っていた頃の「乗馬帳」みたいなものを見つけました。


懐かしくて思わず読んでしまった。
乗馬(馬帳)服部緑地

「馬間距離」ってものがあるのか。
乗馬ベーシックプログラム1

「フェイティドロット」は競技に出られるような優秀な子だったと記憶しています。
乗馬ベーシックプログラム2

コロナなんて気にせずに、また馬に乗って駆け抜けたい。
いや、並足でもいいけども。


ではまた( ˘ω˘ )
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小関 文

結婚相談所勤務。
レディーススラッシュメタルバンドVALKYRIE(ヴァルキューレ)、Majollica(浪花)(メタリカのコピーバンド)でGt/Voをしてます。

スラッシュメタル、パワーメタルが好きです。
・・・が、音楽なら何でも好きです。
実はメタルを聴き始めて日が浅いので「これは定番でしょ!」というバンドやアルバムを知らなかったりしますが、温かい目で見守りつつ教えてもらえると嬉しいです。

休日はバスケ観戦などしてます。
Bリーグ始まって以来、大阪エヴェッサを応援し、舞洲でのホームゲームに足を運んだりしてます。
エヴェッサだけでなくBリーグ全体を応援してます。

ツイッターー→@damoin667
メタラーの方、ブースターの方、共通点ある方、鍵ついている方以外はフォロバします。お気軽にどうぞ。
最近フォローバックが遅れ気味で申し訳ありません。

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